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Honda 2X-120

 

 
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このページでは、2代目の試作軽トラック「2X-120」を紹介します。

2X-120
 
〔開発の目標〕
○ キャビンとセットバック(荷台)関係の熟成
○ 油冷却器を用いることなくエンジン油温を100℃以下に抑える(ファンシュラウドを二重壁のオイルサンプとする設変(せっぺん:設計変更)を織り込む)
 
〔車輛の種別〕  
・軽自動車(軽規格のトラック)
 
〔設計員〕
・XA-120の具体的な生産化が見送りとなってからは試作、テストも非常に跛行的になり、従って設計部隊も59年末の緊急増員がかえって余剰の形となってしまったので若干二輪設計に転出し、2X-120の設計員は13人(+中村良夫)となった。
 
〔車体の概要〕
・エンジン本体、シャシー本体…個々の改修以外はすべてXA-120の延長。
・ボディ…造形そのものを新しい平面的な実用度の高いものにして全部品を新設計とした。
 
〔開発の経緯〕
 
1960年8月末   エンジン出図完了
     9月末   シャシー、ボディ出図完了
    11月末  エンジン組み立て完了
    12月13日 第1回発火運転 
1961年2月    大和工業KKにボディの試作を外注
     5月     ボディ完成
     6月2日  1号車組み立て完了
     8月末までに10,000kmの走行テストを行う

○ XA-120と2X-120の開発スケジュールを並記するとこうなる。↓

(クリックで拡大表示)




〔問題点〕 
・他機種との関連、板金試作能力の不足などからボディ試作は延引に延引を重ね、結局大和工業KKに外注することになったため、試作ボディが完成するまでに出図から8ヶ月あまり掛かってしまった。
・1X(XA-120)、2Xを通じ完全なクランク軸はついに1本もできなかった。このため、ハード・クロームメッキでごまかしたり、オーバーサイズ・メタルでごまかしてりしてテストを続けざるを得なかった。
・1X、2X-120対向4シリンダー2気化器方式では、1気化器につき不等間隔吸入となって7500〜8000rpm以上の回転増加は不可であった
・30psを実現するには9000〜9500rpmで回す必要があるので基本的な問題に乗り上げ、不平衡クランクとして2気化器、等間隔吸入なども試作したが、もちろん激しい慣性カップルのためNGであり、独立ポート4気化器にとするにはアンダーフロアー対向4シリンダー形式は不可能に近く、この目的(30ps以上出す)に対しては直列4シリンダーに頼らざるを得ないことを確認した。(※このため直4エンジンの3X-120が企画された)
 
〔総評〕
1X、2Xの経験集積を無視し、25psではダメで30psを出さなければホンダの軽トラックとして市場性なしという判断が妥当か否かの結論は追求されないままに2X-120を中途で投げ出すような形で3Xに移行してしまったのであるが、62年11月の現在、2XAK-250(※T360のプロトタイプ)のコスト高と高品性が議論され、あたかも2X-120程度のコストが一般車並で性能は2〜3割増という車が要望されていることを考え合わせて切歯(せっし:きわめて無念に思うこと)の感にたえない。
いずれにしても、このような強力な指示のもとに2X-120、1号車が走り出すと1ヶ月も経ず、61年6月末には3X-120の設計を開始している。
 



『技研に於ける4輪開発の経過』に記された2X-120に関する記述は以上です。

さて、ここで一番重要なのは次に試作された軽トラック「3X-120」に直列エンジンが採用された理由。
上の〔問題点〕によると、3X-120がそれまでの対向エンジンから直列エンジンに改められることになった理由は、アンダーフロア形式(床下にエンジンを搭載する方式:天地方向のスペースがかなり制約される)で4気化器・独立ポートを実現するためだったようだ。
4気化器・独立ポートを採用したのは9000〜9500rpmの最高回転を得る(=30psの出力を得る)ため。
つまり、3X-120のエンジンが直4・独立ポート・4キャブという構成になったのは、アンダーフロアというスペース的に制約のあるエンジン搭載方式で30psの高出力を得るためだったのである。
それともうひとつ、ここで判明したのは、平面軸受けを採用したエンジンでは完全なクランクシャフトが1本もできなかったということ。
よく「当時のメタルは性能が悪くて高回転まで回せなかった」という話を聞くが、メタルに問題がなかったことは既に説明した通り。
実は問題があったのは、メタルではなくてクランクシャフトの方だったとレポートには書いてあるのである。
ただし、これは軽トラックの場合であって、スポーツカーにあてはまるかは分からない。

〔総評〕は※印の注釈文以外「原文ママ」なのだが、ちょっと癖のある文章なので分かりにくいかもしれない。
そこで、僭越ながら意訳させて頂くと…
会社の上層部(本田宗一郎?)はホンダの軽トラックは30psじゃなければダメだというが、市場が求めているのは2X-120のようなコストは他車並で性能は2〜3割増しのクルマであって、この市場の要求は開発部隊がXA-120の経験から出した結論と合致していることを考えると、これを無視されるのは無念でならない。
しかしながら、上からの強い指示で2X-120のテストもろくに行われていないまま、3X-120の開発が始まってしまった。
…というような感じになると思う。

中村氏は市場の要求に迎合した売れる車を作ることを切望し、会社の上層部はあくまでもホンダとしての独自色を出すことに固執していたようだ。
エンジン出力30psを標榜した3X-120の開発が始まったと言うことは、中村氏(現場)の意見は退けられ上層部の命令が優先された訳だが、その3X-120のページは次回アップします。

 


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